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「氏神のたたりだ…」放火の疑いの92歳親族が“村八分”にあった不幸な理由《青森5人死亡火災》

「氏神のたたりだ…」放火の疑いの92歳親族が“村八分”にあった不幸な理由《青森5人死亡火災》

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 青森県六戸町の十文字利美さん(68)の自宅から13日未明、突如火の手が上がり、焼け跡から5人の遺体が発見された火災。現在もこの家に住む家族4人が行方不明で、遺体のなかに含まれている可能性が高い。一方、残る1人の遺体は同じく連絡が取れていない利美さんらの親族であると見られている。

「家族以外のもう1人は、利美さんの義母の兄にあたる砂渡好彦さん(92)です。事件当日、十文字さん宅の前に砂渡さんが所有する黒い軽自動車が止められていて、車の後部座席からは灯油を入れるポリタンクも見つかりました。十文字さん一家と砂渡さんは、財産分与をめぐってトラブルになっていたという話があり、砂渡さんの自宅には容疑者不詳のまま、14日から放火殺人容疑で家宅捜索が入っています」(社会部記者)

火事で焼け落ちた十文字さん宅

“偏屈なおじいさん”“金にがめつく、まるで詐欺師”

 もともとは大工で、ニンニク農家でもあったという砂渡さん。事件のあったムラでは“偏屈なおじいさん”として有名だったと近隣住民らは口を揃える。なかには「金にがめつい性格だった」と証言する住民もいた。

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「砂渡さんは好彦という名前から、ヒコさんと呼ばれていました。ヒコさんは高齢のためか、5年ほど前にニンニク農家を辞めることになり、『仕事で使う農機具など一式を30万円で売る』と私に言ってきたことがあったんです。ただ、いざ支払い終えると、今度は『もう20万円払え!』と言いだしてきて……。あげくには『一升瓶を持ってこい! 焼酎4リットルでもいい』とまで言い始めた。一方で、『領収書をくれ』とか『印紙を貼ってくれ』といったことを言っても、ヒコさんは面倒なことは聞こえないフリをするんです。他にもお金にまつわることで前言撤回されたこともあったし、まるで詐欺師だなと思いました。私はもう関わりたくなかったですね」(近隣住民男性)

 以前は、農作業のためか軽トラに乗っていたというが、そこでもトラブルがあったようだ。

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