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日常に潜む「女性への小さな攻撃」

 ワクチン啓発活動を応援して下さる方々からのコメントの中にも、しばしば悪意のない「マイクロアグレッション(microaggression、小さな攻撃)」が潜んでいました。

「最初はいわゆる『勝ち組女性』の意見かと疑っていましたが、目にするたびに真剣さが伝わってきました」という応援メッセージを見て、「勝ち組女性」とはどういうイメージなのだろう、そして勝ち組とカテゴライズされた女性の意見はどうして疑われるのだろう、と考えさせられました。仮に発言しているのが男性の医師であったならば、「勝ち組男性」という言葉が出てきたでしょうか? 専門家としての意見が学歴の高さゆえに疑われることがあったでしょうか?

 また、誹謗中傷で「死産報告書」を送られた件について、涙を交えて話すと、「女の涙は演技、泣き落としと言った悪しき偏見が向けられてしまうのが現実ですし、他者の目をもう少し気にして脇の甘さをなくしていただきたい」という声も寄せられました。胎児が死ぬと脅された妊婦が泣くという自然な感情さえも「これだから女は」と批判の対象になること、また一見味方と思われる人からの牽制的な声には二重の辛さがありました。

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「マイクロアグレッション」とは、「政治的文化的に疎外された集団に対して日常の中で行われる何気ない言動に現れる偏見や差別に基づく見下しや侮辱、否定的な態度のこと」と定義されますが、日本社会の中で「女性」が未だにマイノリティであること、無意識のバイアスから生まれる小さな攻撃は日常の中のあらゆる場面に潜んでいることにも気付かされました。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。