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外国出身の母親との関係に悩んでいた

「さらに家族関係や将来のこと、学校のことで、精神的に参っていました。最近も、一人で自殺未遂をしていました。

 聞いていた話では、母親はアジア系の外国人で、精神病を患っていたということです。精神病のためか、Yさんが小さい頃から、母親は自殺未遂をしたり、『お前なんか生まなければ良かった』などの暴言を吐かれていたようでした。家の中のものを投げられたりもされていたようです。

 それに、喧嘩をするときは、母親は外国語で話をするので、何を言われているのかわからなかったそうです。母親は夜の仕事をしていると言っていました。おそらくパブやスナックだと思います。父親に隠れて浮気をしているかもしれないと話していました。

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 父親に『離婚したほうがいい』と伝えたこともあるようです。しかし、父親からは反応がなかった。母親を好きなので離れられないみたいだとも。基本的に父親は優しいようですが、お酒が入ると気が大きくなるとか、母親は父親に依存しているというようなことも言っていました」

 実際にYさんの母親が浮気していたかはわからない。ただ、パブやスナックで働いていたとなると、営業として客と電話やLINEでやりとりをしたり、同伴やアフターなどで食事することもあるだろう。そのため、客と過ごす時間が多かったことは想像できる。それを浮気だと誤認した可能性はある。しかし、そのことをきちんと説明できない関係だったのだろうか。

 外国出身の母親とその子どもとの関係性には悩みが多い。筆者も同種のケースを取材したことがあるが、日本社会と母国との文化的な違いから良好な関係が取りにくいという場合もある。こうした親子関係への支援は、なかなか行き届かない。

過去にも自殺配信で命を絶った人が

 ところで、自殺配信は、今回の2人が初めてではない。2010年11月9日、仙台市青葉区のアパートに住む会社員の男性(24)が、匿名掲示板「2ちゃんねる」で自殺予告をして、動画配信サービス「USTREAM」で配信。室内で自殺した映像が流されたことがあった。この男性は、自殺の動機としてナンパの失敗をあげ、配信の中でこう話していた。

「(自分は)孤独な男性でしたね。大学時代の友達とはたまにメールしたりして、すごい心癒されることもあるけど、大学とは離れているんで、なかなか会う機会がないし、辛いっすね。心の支えを無くしてしまいましたね。家庭崩壊してしまったし」

 2013年11月24日、滋賀県近江八幡市のマンションに住む中学3年の女子生徒(14)が自らの自殺をツイキャスで配信した。この生徒は、「2ちゃんねる」で遺書のような書き込みをし、自殺配信を予告した。書き込み内容によると、受験のストレスがあったようだ。〈伝説になる〉〈ちやほやされる〉とも書かれていた。