1ページ目から読む
3/3ページ目
工藤会の構成員は9年連続で過去最少を記録していたが…
前出の警察関係者が明かす。
「店では、20代の女性従業員が客に対しカラオケやゲームなどの接待行為をしていました。客と女性従業員が店外でデートするいわゆる“同伴”もあったようです。
この店の実質的な経営者の白水容疑者は、理事長代行という工藤会ナンバー4の配下として活動する半グレグループの一員だとみられます。特殊詐欺グループを統括していたなどとして逮捕・起訴された別の工藤会幹部とも関わりがあったとされ、工藤会との密接な関係は明らかでしょう」
福岡県警は工藤会に対して徹底した取り締まりを続けた結果、県内の工藤会の構成員は9年連続で過去最少を記録し、2022年末の時点で320人。2008年のピーク時と比べるとおよそ7割も減少している。
構成員の減少は暴力団の活動資金獲得が厳しくなっていることを示しているが、その裏で半グレを手足のように利用し、資金集めをしている実態が浮かび上がってくる。
福岡県警は現在も、あの手この手で資金獲得を図る組員らの実態把握や、工藤会が関わったとみられる未解決事件の捜査などを続けている。
しかしその捜査の網をかいくぐり、よりにもよって警察関係者御用達のスナックの真横で、工藤会が配下の半グレを通じて資金を得ていた可能性がある。半グレが一般市民のすぐそばで犯罪行為を働いていることは想像に難くない。
暴力団が弱体化したことで半グレ集団が勢力を伸ばしてきたように、反社会的勢力の排除はいたちごっこだ。一般市民もゆめゆめ警戒を怠らぬよう。