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名古屋からわずか20分…“ナゾの織田信長の駅”「岐阜」には何がある?

「岐阜」には何がある?#1

2023/05/15

genre : ライフ, , 社会, 歴史

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しばらく北に進むと…

 そう思いながらさらに北に進む。岐阜駅からお城のある北東に向かう道筋は、大きなものが東から3本通る。駅前広場のいちばん東側、名鉄岐阜駅の目の前を通るのが長良橋通り、次いで駅の正面から北に延びるのが金華橋通り、いちばん西の通りが忠節橋通りという。

 

 いずれもずっと北に進んでいくと長良川を通り名と同じ名前の橋で渡る。そしてそのうち、岐阜城の麓、信長公の館もあったという岐阜公園に向かっているのが、いちばん東を通る長良橋通りだ。

 というわけで、繊維街らしき駅前の繁華街の路地から長良橋通りに出て、この道を北にゆく。歩道はアーケードになっていて、JRと同じく駅ビルのある名鉄岐阜駅を中心になかなかの賑わいぶり。

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 若い人たちの姿も目立つし、道沿いにはカラオケ店やファーストフードの類いの店も多い。岐阜の町で若い人が遊ぶ場所、というのはだいたいこのあたりなのだろうか。

 長良橋通りをしばらく北に進む。ほどなく、西(つまり金華橋通り方面)にむかってアーケードが伸びる商店街にぶつかる。そう、世にも名高い柳ヶ瀬商店街だ。

 この商店街をずっと西に行けば、金華橋通りとの交差点付近には高島屋も建つ。美川憲一が歌って大ヒットした(といっても1966年、50年以上も昔のお話だ)ことで全国的な知名度を得た。

 アーケード街の道の真ん中にも、「柳ヶ瀬ブルース発祥の地」と書かれた碑が埋め込まれている。まさに地域の誇りといったところか。

 

 まあ、そうはいっても高島屋の周辺を除くと、商店街はいささか寂しい。東京や大阪の、それこそテレビの取材クルーが日参するような所を除けば、全国どこをとってもいまの商店街というのはそうしたものだ。名古屋のベッドタウン的な位置づけであるせよ、そもそも中京圏はクルマ社会。郊外のイオンモール的なところのほうが、賑わっているのかもしれない。