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苦労の年輪を感じさせる文章

――菅井先生のツイッターご覧になっていますか。

深浦 もちろん。ハッシュタグの使い方、あれで合ってるのかなって思いますけど(笑)。

――あとは、先崎学九段、阿部光瑠七段、そして齋藤裕也四段にも投票があったのでご紹介します。

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 四段昇段の記が新人とは思えない読ませる文章で、苦労の年輪を感じました。

(30代・女性)

――これからも文章を読むのが楽しみですね。では、今年は誰にしましょうか。上田さんは以前も受賞されていますので……。

深浦 そうですね。難しい話をわかりやすく書くために、すごく努力をされていて、勝又さんにしたい気持ちがあります。

遠山 私もです。

将棋ペンクラブ大賞の受賞歴もある勝又清和七段 ©文藝春秋

――では、ベストエッセイスト賞は、勝又清和七段とさせていただきます。

受賞の言葉(勝又清和七段):

「レジェンドが王将リーグを全勝し、タイトル戦で夢のカードが実現した数日後、将棋連盟で棋士や記者と立ち話で『七番勝負を見に、現地に行こうかと思っているのですが、指しすぎですかね』と話すと、ある先輩棋士が『それは行ったほうがいい。歳を取ってから後輩に“おれは羽生―藤井のタイトル戦の現地にいたんだぞ。感想戦を生で見たんだぞ”と自慢できるよ』と背中を押され、掛川・金沢・立川・佐賀と行きました。

 お読み頂いた方々に楽しんでいただけるよう、臨場感を出すように心がけましたが、一番楽しんでいたのは私でした。『ベストエッセイスト部門』に選出していただき、ありがとうございます」

「私には永瀬さんしかいませんから」

――続いては新設の「名言賞」です。これは票が割れているので、気になったものを順にご紹介します。

「一瞬チャンスがあったので残念には思いますが、全体的には負けの局面が続いていたので仕方ないのかなという感じです」(藤井聡太竜王)

 藤井竜王の名言をいつも楽しみにしていますが、この1年は「森林限界の手前」に匹敵する名言はありませんでした。上記は棋王戦第3局で、珍しく詰みを逃したことに対するコメントですが、こういう切り替えができるから藤井竜王は連敗しないんだなと思わせる言葉でした。

(60代・男性)

「私には永瀬さんしかいませんから」(藤井聡太竜王)

 早く才能が開花されてしまったために孤独ではないにしろ遠巻きにされたり敬遠される事も多かったであろう藤井竜王にVSを今更新たに申し込める棋士なんているはずも無く…そんな中新人の藤井竜王に声を掛けずっとVSで付き合ってこられた永瀬王座に対する藤井竜王の感謝を感じる。

(40代・女性)

――藤井竜王の名言には、こんなものがありました。先ほどの菅井先生のツイッターからは、こんな名言があります。

「ぺったんぺったん」(菅井竜也八段)

「振り飛車はとにかく受ける時は駒を打ちます。持ち駒沢山持っても意味ないです。基本的に、〇〇打で対応します。自玉の守りの駒が移動して受けるのは良くないんだよ。ぺったんぺったん打つんです。だだだだだ。です。打打打です」

 Twitterより。菅井先生の声が聞こえてきそうな具体的なアドバイス。振り飛車党員の一員として、餅つきの受けの手筋を実践しています。

(40代・女性)