藤浪は今年で29歳。残された時間はもう長くない…
理不尽な扱いに我慢したところで、将来の見返りが見込めない現状なら、入社数年で退社する若手が増えるのも当然だろう。「若い時の苦労」を信じて我慢できる世代と、信じることのできない世代で、考え方はそれこそ、真逆になってもしかるべきだ。
藤田の「一生働く場所じゃない」という指摘は、若い人たちに根性がないのではなく、社会環境の激変による“生存戦略の変化”に伴うものとも言えるのだ。
2023年が開幕すると、藤浪は29歳になる。現役のプレーヤーとして、残された時間は、決してもう長くはない。
阪神という慣れ親しんだ環境で、復活をかける選択もあるだろう。ドラフト1位というその看板、過去の実績、そして知名度を踏まえれば、阪神はまだ、猶予はくれるはずだ。
その一方で、新たな環境で、新たな刺激を受けることで変われるかもしれない。
挑戦への意志を示せば、手を挙げてくれるところもあるだろう。それだけの能力と可能性を、まだ信じてもいい。
ならば、自らの夢にかけるという手もある。
「あくまで、僕の意見ですよ。このまま阪神にいても、チャンスはないと思うんです。阪神にいて、後2年でクビになるんだったら、メジャーというか、マイナーですね、言葉が分からないところに行った方が、入ってくる情報も遮られるし、それがいいと思うんですよ。向こうに行ったら、もしかしたら、あの(米国製の)ボールが合うかもしれない。
ちょっと、なんか、彼の感覚が分かるんです。彼、30歳の手前くらいでしょ? 今、一番自分の人生と向き合っているんじゃないんですかね。後2、3年で、日本でダメになるのか、夢に行くのか。僕は、アメリカに行くのがいいんじゃないかと思うんですよ」
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