魚体を傷つけないようにシートを引いて迅速に写真撮影を終わらせ、直ぐにリリースした。アオウオは何事もなかったように悠々と利根川の川底に消えて行った。
中国四大家魚、残すはコクレン
2016年から追い求めてきた中国四大家魚も残すところコクレンのみ。あと少しのようで実はこれまでとは比べ物にならないほど難易度が上がる。
コクレンは中国や台湾では当たり前に生息している魚だが、日本においては生きた状態での目撃情報が乏しく、最新情報でも2009年になる(自己調査範囲)。2016年に死骸の状態で発見されているが、幻といわれるアオウオと比べても遭遇率は雲泥の差である。
またある調査によると、採取された卵から孵化させた四大家魚の割合ではコクレンがアオウオの5分の1という絶望的なデータまである(約5万粒を採取して孵化させたところ、得られた稚魚の割合はハクレン約80%、ソウギョ約20%、アオウオ約0.3%、コクレン約0.06%であった/佐賀の自然デジタル大百科事典)。
それも数十年も前の調査のなので、繁殖が絶望的なコクレンが生き残っている可能があるとすれば、その当時に孵化した個体が老体となって現存するか、2009年までに発見された個体の子孫がいることを願うしかない。
アオウオと比べても圧倒的に幻、いや伝説に近いコクレンを日本で釣り上げるには『釣りキチ三平』で紹介され、TVメディアを巻き込んで捜索した「大鳥池のタキタロウ」のような大規模な捜索が必要かもしれない。
私にできることは、まずは目撃情報があった地域を絞り込んで、餌や仕掛けの考察から始めたい。いつになるか分からないが、その姿を見てみたい。
今回紹介したアオウオ釣りはYouTubeの「ぬこまた釣査団チャンネル」でも前後編に分けて詳しく紹介しているので、ご視聴&チャンネル登録をよろしくお願いします。