2021年に開始した中国四大家魚、アオウオを追い求める釣行。
「都市部を流れる河川に2m近くもある巨大な魚がいる」
そんなロマンある情報を耳にして、筆者は関東を流れる利根川に通い詰めてきた。2年かけても魚のアタリすらなかったのだが……。釣行レポートの後編をお届けしたい。
ついにセンサーが鳴り響く! かかった魚は一体?
2022年の秋釣行は、いったん利根川を離れて霞ヶ浦付近で竿を出した。
水深は2~3mほどで利根川ほど明確な地形変化はみられないポイントだが、この水域自体の釣果が良いので2日間腰を据えることにした。釣果効率を上げるため、中古釣具店で40年前のイシダイ竿、同じくオールドリールであるアブガルシアのアンバサダー10000を追加して2本態勢をとった。
荒天の中での釣りとなったが、夕食をとるため車内で肉を焼いていたところ、自作の魚信センサーが車内に鳴り響いた。
慌てて飛び出して竿を確認すると、センサーのクリップが外れてはいるものの、ラインが放出されているわけでもなく波風による誤作動かと思われた。しかし、よく見ると竿先が微かに揺れており魚信を確認できた。
魚道を狙えている証拠だと期待が高まる
竿受けからロッドを持ち上げて冷静にドラグを締める。アオウオであることを信じて勢いよく合わせると魚がかかっている!
アオウオか!? いや軽い。とても100cmを越えるパワーではない。足元まで寄せるとコイであった。
ゲスト魚として釣れるとは知っていたが、数十時間の沈黙を破ってヒットした期待感は大きすぎた。しかし、初めて魚のヒットまで持ち込めたことは大きな一歩であった。同じコイ科の魚が餌に寄っているということは、魚道を狙えている証拠だと期待が高まったが、それ以降の反応はなく翌日の夕方に撤退した。
アオウオが乱舞する信じられない光景を目にする
そして2023年春、釣り場は2021年の秋に訪れたテトラポイントを選択した。これまで竿を出したポイントで一番回遊がありそうだったので、今年は1年を通して一番釣れやすい春にチャレンジすることに。