圧倒的なコスパを誇る「業務スーパー」。筆者の食生活にも深く浸透しており、“近所に絶対欲しいお店トップ5”にも入るほど愛用している(なお、1位はロピア)。不規則な釣り生活を送る身としては、生野菜を買うと傷ませるリスクがあるので。冷凍野菜に頼ることもしばしば。

 また、海鮮の冷凍食材も充実していて、シーフードミックスやサバのフィレ、貝類まで大容量かつ幅広く揃っているのもありがたい。しかし、通っているうちに感じてきた違和感。

「何だか釣り餌に見えてきたぞ……」

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 この違和感を確かめるべく、魚が釣れそうな食材をピックアップして、昨年から釣行を重ねてきた。今回は業務スーパーの食品は果たして釣り餌としても業務用なのか? 1年間の検証結果をレポートする。

冷凍むきあさり

これでもかとパンパンに詰まっている

 本件で一番釣果を得られそうだと感じたむきあさり。500g入って592円(税込)と非常にお買い得な餌……食材だ。生あさりが釣具店でも販売されるのは周知のとおりだが、同じ量を購入すると1500~2000円になってしまう。これでは釣りのハードルがやや高くなる。

 安価ではあるが、釣り餌として業務スーパーのむきあさりは使えるのだろうか? 袋から取り出して状態を確認してみた。パッケージに記載された商品説明には「加熱しておりません」と書かれているが、触った感じは張りがありボイルされたようにも見える。解凍した際にドリップが出るものの、ベタつきもなく扱いやすい。

食べる分にはありがたみを感じたボリュームだが…

 身はふっくらしており、バターで炒めると優勝必至のボリューム感。釣り餌にするのはもったいないが、カワハギを狙ってみることにした。カワハギ釣りの仕掛けは胴突仕様の三本針で、「船釣り用」と書かれているがオカッパリからでも使える。

カワハギの仕掛け

 この仕掛けにむきあさりを付けるのだが、食べる分にはありがたみを感じたボリュームも付け餌にするにはサイズ的に大きすぎる。餌が大きいと魚も喜ぶだろうと思うかもしれないが、餌取り名人の異名を持つカワハギ相手だとこれが隙を見せることになってしまう。そこで、肝と舌を残して、貝柱、水管、紐は取り除いて撒き餌に使った。

貝柱と水管、紐を取り除いた状態

 足元から水深のある岸壁で仕掛けを投入。