今回の狙いは堤防五目。つまり何が釣れても本命とする、逃げ道だらけのぶっこみ釣りだ。仕掛けはシンプルに誘導式のオモリを通して、針を結んだものにバルト海いわしを付けて投げるだけ。
冷凍きびなごの代用品には向かず
しばらく待機していると、待ってましたと言わんばかりに重厚感のある引きで投げ竿がのされた。上がってきた魚はエイ!
そして別のポイントではダイナンウミヘビも釣れた。一般的にはゲスト魚に分類される好まれない魚たちだ。
こちらの2魚種については、以前の記事「ゲスト魚は果たして美味しいのか?」で詳しく食レポをしている。関東の堤防釣りではこのあたりの魚が中心となるが、底物魚の豊富な地域だと釣果は変わってくるだろう。
また、カットしてアナゴや根魚も狙えるので、小分けにすればしばらく餌には困らない。
他のアプローチとしてタチウオを狙うテンヤに巻いて使ってみたが、数投で頭から崩れるため釣具屋で販売している冷凍きびなごの代用品には向かなかった。それでもエイヒレを量産したい方にはオススメ!(そもそもスーパーにカスべが売っているが……)
【釣具店の冷凍小魚との比較/メリット】
・とにかく大容量
【デメリット】
・身が柔らかいので岸から使用するテンヤの餌持ちは悪い
・ぶっこみ釣り以外の流用が難しい
殻付きムール貝
最後に紹介するのはベルギーや地中海料理の定番食材、殻付ムール貝。こちらは袋ごとレンチンするだけで蒸しムール貝が作れる。価格は376円(税込)で容量は安定の500g。
ここで注目したいのは「殻付き」であることだ。むきあさりは殻なしで500gに対してムール貝は殻付き500g。どう考えても殻の重量分は損してる気分になる。しかし、身だけを料理に使うならそうかもしれないが、釣り餌としての真価はむしろ殻にあると考える。
この殻付きムール貝をそのまま餌にできるのが「かぶせ釣り」だ。糸と針だけの原始的な仕掛けだが、殻の重さを利用して海底まで餌を運ぶので、底物のイシダイやコブダイが釣れる完成された伝統釣法。