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東側には国道337号の高架が通り、あとはもう、ほとんどが原野に等しい。区画整理された道沿いこそ整っているが、それ以外はほとんど手つかずの湿地帯。このあたりは柏台南という地名だが、もとを辿れば柏の木が生い茂っていたことから名付けられたという。南千歳駅の北口、そこは北海道らしい原野の顔を覗かせる、小さな人工的な町であった。
町の一角にふたつの像が。これは…
その町の一角に、ひっそりと公園があった。空港公園というらしい。取り立てて何があるわけでもない、何の変哲もないただの公園だ。中に入ると、中央の広場らしき場所にふたつの像が建っていた。
ひとつは、飛行機のオブジェ。もうひとつは、何やら飛行機の操縦士らしい青年の銅像。飛行機は北海1号といい、青年は酒井憲次郎という操縦士だという。ちょっと空港から離れ過ぎているような気もするが、きっと新千歳空港の歴史に大いに関係している記念公園的な位置づけなのだろう。
公園の木陰でひと休み。が、いつまでもひとけのない公園で休んでいたら、それこそクマにでも遭遇しそうなので駅に戻る。まだ、南千歳駅の南口が残っている。北口に対して南口は、わかりやすくいえば“空港側”にあたる。いったいどんな風景が待ち受けているのだろうか。