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「『俺って1人で電車にも乗れないんだ』と情けなく感じた」高校生で視力の95%を失い、白杖で生活…全盲になったスケーター(23)が語る、“障がい者への偏見”

ブラインドスケーター大内龍成さんインタビュー#2

「あの人は目が見えなくて可哀想な人なんだよ」と言われて

 それと、耳だけはいいので、周りの話し声はよく聞こえるんです。この前も駅のホームで子どもがお父さんに「なんであの人は白い杖を持っているの?」って聞いていて。そしたらお父さんが「あの人は目が見えなくて可哀想な人なんだよ」って。

 その時は声をかけずにはいられなくて思わず子どもの近くに行って、「俺は全然可哀想なんかじゃないんだよ! でも今コーヒーが飲みたくて自販機が見えないから案内してくれないか?」と言って、自販機まで案内してもらって。コーヒーを飲みながら「こうやって周りに助けてもらうこともあるけど、それも結構楽しいんだぞ」って笑いながら話していました。逆に仲良くなっていろいろ話し込んじゃいましたね。きっと話せばわかる部分もあると思うんです。

 

いつか視覚障がい者のために起業したい

ーー積極的に自分から話しかけようと。

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大内 そうですね。差別されているなと感じたら逆に話しかけます。黙っていても伝わらないと思うので自分の気持ちをどんどん伝えていこうって。

 これは僕のポリシーですが、自分が困っているときは自分から言うようにしているんです。察してほしいなんて無理じゃないですか。ここまではできるけど、これはできないから手伝って欲しいって積極的にお願いするようにしていて。そうすれば周りにも理解してもらえると思うんです。

 

ーー最後に大内さんの今後の目標を教えてください。

大内 何歳になってもスケボーをしていたいですね。それと40歳くらいになったら起業したいです。視覚障がい者の仕事って本当に少ないんですよ。僕は運良く資格を取得できたから働けているけど、そうじゃない人もいっぱいいて。だから資格を持っていない視覚障がい者を雇って、資格がなくてもマッサージできるような会社を作りたいです。

 そのために今は修行しながらお金を貯めています。いつか視覚障がい者のためにそんな会社を作れたら嬉しいですね。

写真=杉山秀樹/文藝春秋

大内龍成さんのInstagramTikTok

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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