俳優の鈴木京香が、主演する予定だったフジテレビ系の7月期のドラマ『この素晴らしき世界』を、今月上旬のクランクイン直後に体調不良のため降板した。同作では「平凡な主婦&悪魔のような性格の大女優」という正反対のキャラクターを、鈴木が一人二役で演じる予定であった。
その制作発表時には、《一人二役を演じるのは初めてです。外見的な違いを工夫することも楽しいですし、それぞれの女性の生きてきた人生の違い、考え方の違い、愛情の持ち方の違いを、表情や仕草だけでも再現できたら》と意気込みを語っていた(「フジテレビュー!!」2023年4月26日配信)。
それだけに、今回ドラマを降板して治療のためしばらく休業するに際し、公式サイトに掲載された本人のコメント(2023年5月11日付)での《「この素晴らしき世界」の撮影に参加できなくなったことは本当に残念で申し訳なく思っています》という言葉には悔しさがにじみ出ているようで、その心中が察せられる。
私生活では名作住宅を購入
そんななか、きょう5月31日、鈴木は55歳の誕生日を迎えた。先月19日には、日本建築学会文化賞に選ばれるという喜ばしいニュースもあった。同賞は建築文化の向上などに貢献した個人に贈られるもので、鈴木は今回、取り壊しの危機にあった住宅建築「ヴィラ・クゥクゥ」(東京都渋谷区)を個人で引き受け、保存再生と一般公開を視野に入れた改修を行った、との理由で授賞された。
ヴィラ・クゥクゥは、建築家の吉阪隆正が、アルピニスト仲間でフランス文学者の近藤等から発注されて設計したもので、1957年に竣工した。近藤は2015年に亡くなるまで60年近くにわたり、この家に夫人とともに住み続けた。