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 今回、実名・顔出しで告白した理由を中村氏はこう語る。

「なかなか経験できないことをさせて貰えたという思いもあったので、別にジャニーズに恨みがあるわけではないです。ただカウアン(・オカモト)君の会見を見ていて、黙っていられなかった自分がいるんです。やっぱ周りにも言われるんですよね。『結構いいところまで行ってたのになんでやめたの?』って。でもそのことがあったからだとは言えなかったんです。ただ、これだけ性被害について騒がれている中で、地元の友達にも、辞めた理由はそういうことがあったからだと、ようやくカミングアウトできました」

 ジャニーズ事務所に中村氏の被害について事実確認を求めたが、回答は無かった。

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デビュー組で被害を告白した志賀氏 ©文藝春秋

「児童虐待防止法」改正に向けて元タレントたちも協力

 どうすればこうした未成年者の性被害を防げるのか。いま国会で議論されているのが「児童虐待防止法」を改正することだ。現行の児童虐待防止法では「保護者」が18歳未満の児童に行う暴行・わいせつ行為などを「児童虐待」と定義しているが、ここでいう「保護者」は親権を持つ親に限定されている。そこでいま、その対象を芸能事務所の幹部や、部活動の顧問など「経済的、社会的に影響力を持つ第三者」の虐待にも範囲を広げることを検討しているのだ。

 この法改正に向けて、性被害を受けたジャニーズ事務所の元タレントたちは署名活動を進めている。発起人となっているのは、実名・顔出しでこれまで被害を語ってきた橋田康氏、カウアン・オカモト氏、二本樹顕理氏、志賀泰伸氏の4人で、賛同する声を集めるべく、サイト「Change.org」で署名活動もスタート。4日間で、既に2万5000人以上が賛同している(5月31日現在)。

 5月31日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」及び6月1日(木)発売の「週刊文春」では、中村氏がNHKで受けていたレッスンの内容、被害を母親に伝えた時のこと、会見を開いた元ジュニアの橋田氏がジュリー氏と語ったこと、ジャニー氏が法で裁かれる可能性、児童虐待防止法改正が進まない要因である公明党の動きと言い分などについて詳報している。

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