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「離婚を切り出したら案の定、グチグチ言ってきましたけど、淡々と手続きを進めてすぐ別れました。以降はそれっきりです。こないだ久しぶりにLINEで連絡が来ていましたが、内容も見ずに即ブロックしました」

地元から離れたことが、離婚の引き金となったケース

 都内在住の会社員・小島吉彦さん(仮名・38歳)が結婚から10カ月で離婚したのは10年ほど前のこと、離婚までの経緯は本当にありふれたものだったという。

「出会いはmixiの趣味コミュニティ。掲示板で何となく話が合って、そのうち個人的にやり取りをするようになったんです。ある年のクリスマスイブに彼女の方から『地元で友達と飲んでるんだけど、来ない?』みたいな誘いで会ったのが最初。彼女の地元は僕の家から1時間半以上かかる場所でしたが、行きましたよ。それで彼女の友達も交えて朝まで飲んだのがきっかけで、3カ月後くらいに付き合い始めました。

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 彼女は地元の友達も多かったし、付き合い始めてからはそういうコミュニティにもどんどん『彼氏なの』と紹介してくれました。そういう場でも僕が浮かないように気を使って盛り上げてくれるような面倒見のいい性格で、そういう面にも惹かれました」

スピード離婚を経験した小島吉彦さん(仮名・38歳)

 1年半ほどの交際期間を経て、ごく自然な流れで結婚する。交際中はお互いの家を行き来していたが、結婚後は都内で部屋を借りて一緒に暮らし始めた。

「今考えれば結婚前に同棲くらいしておけばよかったですね。彼女は地元でやっていた仕事を辞めて都内に来たんですが、それまでの環境がガラリと変わってしまい、特に地元の友達から離れてしまったことがストレスになっていたようです。

 僕も僕で仕事が忙しくなってしまい、家を空けることも多くて、なんだかんだで結婚式を挙げたのも入籍後半年たってからでした。ギリギリそのくらいまではうまくいっていたんですが、今思えば言わずに我慢していたんでしょう。もう少し寄り添ってあげればよかったんだろうけど気付けませんでした」

 小さな喧嘩が増え、彼女はその喧嘩を口実に実家へ帰ることが増えていったという。

「地元に帰ったら、すごく楽しかったんでしょうね。そのうち喧嘩とか関係なく地元に帰ることが増えて。その頃には彼女がバイトを始めたこともあって、ますますすれ違いで喧嘩しても謝るようなタイミングもないまま毎日が過ぎました。それでまた些細な喧嘩になった時、僕から『こんな感じで喧嘩ばっかしてたら、そのうち離婚になっちゃうよ』って口にしたら、向こうも『確かにそうだね、でも今だったら引き返せるね』って。

 お互いに夫婦中心の生活じゃなくなってたし、僕も彼女も一度リセットしたい気持ちだったんでしょう。そこからはお互いスンナリと『じゃあ離婚しよう』みたいな感じでした。入籍してから10カ月、結婚式からは4カ月目でした。なぜか離婚届も二人で一緒に窓口まで出しに行きました」