Q 北朝鮮の美女応援団は、 やっぱり美女揃いなんでしょうか。
平昌オリンピック、毎日テレビで観ていました。北朝鮮の美女応援団を取り上げるときには「北朝鮮の選手へは熱烈な応援で、日本やアメリカに対しては無表情」という映像がよく使われていました。実際に池上さんが現地で取材されてみて、美女応援団はどんな様子でしたか? あと、やっぱり美女揃いなんでしょうか。(10代・男性・アルバイト)
A 確かに美人が多いです。ただし、“資本主義の害悪”に染まらないような女性を選抜している感が。
現地の観客席で見ていました。一糸乱れぬ応援は、オリンピック会場で異質でした。試合の合間など、観客を退屈させないようにと、若い女性が司会者となって、観客を盛り上げます。チアリーダーがダンスを披露したり、DJが編曲した曲をかけたり、かつてヒットした「江南スタイル」をみんなで合唱したり踊ったりするのですが、この間、北朝鮮の応援席は静まりかえります。無反応です。
応援団のリーダーが音頭を取って初めて、応援を開始します。ひとりひとりが自由な反応をすることができない。これは観客席から見て異様でした。韓国の人たちも、違和感を露わにしていました。きっと北朝鮮の彼女たちも、韓国の自由な社会がどんなものか、その片鱗を見たはずです。
休憩時間にトイレに行くときも、監視役の男性が付き添い、10人単位で行動しました。トイレへの往復で亡命でもされたら大変ですからね。
彼女たちは本当に美人かというご質問ですが、確かに美人が多いですね。ただし、全員が全員とびっきり、というわけではありませんでした。こういう言い方をすると語弊があるかも知れませんが、顔だけでなく、“資本主義の害悪”に染まらないような女性を選抜している感がしました。
作り笑いの巧みさには感嘆すると共に、ついていけない気持ちになりました。
韓国の若い男性たちの追っかけも、今回は見られなかったように思えます。美女軍団の派遣は、北朝鮮がいかに異質の国であるかを印象づけてしまったという点で失敗だったのではないかと思います。
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