〈あらすじ〉

 パリ郊外に兄と暮らす、労働者階級の青年アントワーヌ(MB14)。彼の生活は、会計の勉強とラップバトル、寿司店のアルバイトで成り立っていた。

 オペラ座ガルニエ宮に寿司の配達に行ったアントワーヌは、ひょんなことからオペラ教師のマリー(ミシェル・ラロック)に才能を見出され、彼女の指導を受けることになる。次第に才能を開花させ、オペラ歌手を目指すようになるが、兄や仲間たちに打ち明けることができず、アントワーヌは葛藤する。

〈解説〉

 ラッパーとオペラ教師の人生を変える出会いを描くヒューマンドラマ。パリ・オペラ座の内部で撮影を行った。クロード・ジディ・Jr.監督初の単独長編。101分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆スシ配達のヒゲヅラ男が突然、ラップの世界からオペラの世界に。その美声に笑う。パリのオペラ座が舞台という贅沢感。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆大甘でご都合主義。もっと削れもっと絞れと言いたくなるが、「ギャップ越境者」の主人公に妙な愛嬌があって憎めない。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆辛い想いをするなら好きな事でと感じる展開。生まれや育ちのランク分けではなく輝ける、自分を信じる勇気をもらえる。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆昔ながらの大衆映画を適度に新装した一例。上流層とストリートの出会いというパターンは近年の仏映画でやたら目立つ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆どこから撮っても美しいガルニエ宮での撮影は出色。最初の出会いが肝心なオペラ故にラストは感涙。劇場で鑑賞を。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『テノール! 人生はハーモニー』(仏)
6月9日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
https://gaga.ne.jp/TENOR/