〈あらすじ〉

 名門大学を卒業したジェーン(ジュリア・ガーナー)は、映画プロデューサーになるために、ニューヨークの有名エンターテインメント企業に就職する。業界の大物である会長のもと、ジュニア・アシスタントとして働き始めて5週間が経つが、単調な事務作業や雑務を淡々とこなし、会長の気まぐれな要求や暴言に耐える日々に、焦りと虚しさを感じていた。

 ある日、若く美しい女性が会長の新アシスタントとして突然現れる。ジェーンは会長が彼女を性的に搾取していることに気付き、人事部に訴える。そのことで、彼女は深い闇に直面することになる。

〈解説〉

 映画業界で働き始めた女性アシスタントの1日を通し、様々なハラスメントを浮き彫りにする社会派ドラマ。ドキュメンタリー映画『ジョンベネ殺害事件の謎』のキティ・グリーン監督初の劇映画。87分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆憧れの映画界のダークサイドに傷つくヒロイン。性差別は男ばかりではなく女も支えているのでは?という視点も欲しい。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆ささくれや棘の陰から、負の行動が重層的に炙り出される。水出しコーヒーのような語り口が、冷えた映像と化合する。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆ジェーンの純情さを笑った貴方は、いつか闘う女性たちの標的になるやも。映像の色合いが美しく微妙にエロティック。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆『SHE SAID』に先駆けた製作時期も加味。あらゆる職場に共通のリアル。可視化されにくい労働環境のストレスを体感。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★権威構成をソリッドに描写し87分にまとめた手腕。紙で切った鋭い痛みすら感じる主演女優の演技。音の効果が白眉。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『アシスタント』(米)
6月16日(金)より新宿シネマカリテ、恵比寿ガーデンシネマほか全国順次公開
https://senlisfilms.jp/assistant/