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「バッキー事件に対する俺の認識を言うと、Kって大金持ちがいて、そこから金を奪いたい勢力がいた。その金銭トラブルの延長でこうなった。俺に反省とか責任があるとすれば、金を盗ろうとした人間はヤクザ者だけど、その対応を間違えたのと、俺自身に“マ○○屋”って自覚がなかったこと」

マ○○屋を下に見ていた

 Kとはバッキービジュアルプランニング会長のことで、バッキーのオーナーである。K会長はバッキー設立前にダイヤルQ2で稼いだ大金持ちで、アメックスブラックカード所有の大富豪として様々な媒体の取材を受けていた。

 K会長はバッキー事件で逮捕され、懲役18年の判決を受けて現在も服役中である。SMマニアだったK会長は趣味の延長でAVメーカーを創業、当時気鋭の裏モノライターだった三谷紳助(仮名)に全作品の制作を任せることでメーカーの運営をしていた。2人はオーナー兼経営者と外注制作者、外部取締役という関係性である。

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 三谷紳助はAV関係者のことを「マ○○屋」と呼ぶ。女性の裸を利用して商売する業界人を蔑称で呼び、彼自身“職業差別をしていた”と言っている。

「俺自身がマ○○屋を過剰に下に見ていたから、恐喝にきたヤクザ者と真摯に向き合わなかった。しっしって追い払うような態度をとった。それはダクション(プロダクション)じゃなくて、女の後ろについていたヤクザ者ですね。ダクションは長期でうちらと関係していたから、いいパートナーという関係だった。最初に逮捕されたとき、女が所属していたダクションは嘆願書まで出してくれたから」