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「誰がどう見ても傾いているのに頑なに否定」

「『わが社の見解では傾いていません』と言うんです。誰がどう見ても傾いているのに頑なに否定し続ける。仕方なく売主の不動産屋さんが打開策として『左官作業で見た目を真っ直ぐに見せましょう』と。しぶしぶそれに従い、誓約書を交わしました」(同前)

 それだけではなかった。住み始めると、さらなる悲劇がFさんを襲った。

「玄関の三和土(たたき)にシロアリがいるのを妻が見つけたのです。ヤマトシロアリ。日本で一般的なシロアリです。さらにシロアリの羽も散らばっていた。慌てて写真を撮り、施工を担当したオープンハウス・アーキテクトに問い合わせました。しかし、先方は『土台にはちゃんと防蟻工事をした』と主張するばかり。確かに工事完了の証明書も発行されています。でも、これまでの経緯を踏まえると、信用できません。駆除業者に徹底的に調べてもらうつもりです」

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Fさん宅の玄関の三和土にいたシロアリ
Fさん宅。シロアリの羽が無数に散らばっている

 小誌に続々と寄せられる住民たちの悲痛な声。オープンハウスグループに「把握しているか」「どう対応するつもりなのか」を質問したが、こう回答するのみだった。

「個別の取引に関する内容はお答えいたしかねます。 引き渡した建物についてお客様から指摘があった場合には誠実かつ適切に対処しております」

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、Dさん、Eさん、Fさんの3家族が発見した数々の施工不良、それに対するオープンハウス側の対応、これまで小誌に寄せられた被害に共通する「3つの傾向」などオープンハウスと住民の間で多発している“欠陥住宅トラブル”について、多数の写真と共に詳しく報じている。

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