6月30日、東京スポーツが〈工藤公康氏が侍ジャパン新監督へ〉という記事を配信した。次期監督を選考する侍ジャパン強化委員会が前ソフトバンク監督の工藤公康氏(60)に候補を一本化したという内容だ。「大本命」として早くから名前が挙がっていた工藤氏。記事は既定路線とも言えるが、「そうスンナリ行きそうにありません」と話すのは侍ジャパン担当記者だ。

「強化委員長を務める日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は『一本化した事実はない』と完全否定。NPBは東スポに抗議文を出すとともに、今月19、20日のオールスターの取材IDを発行しないという強硬な対応を取りました」(同前)

現役時代は「優勝請負人」と呼ばれた ©文藝春秋

 ソフトバンク監督在任中の7年間で日本一が5回と、能力や短期決戦への強さは申し分ない工藤氏。だが、代表監督就任には“ネック”が2つあるという。

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「1つ目は妻の雅子さんです。工藤家は実権を奥さんが握っていることで知られていますが、その奥さんが『リスクが大きすぎる』と心配して、反対しているのです」(スポーツ紙記者)

 雅子さんは調理師免許を持っており、工藤氏の現役時代には『工藤家の元気がでる食卓』(08年、主婦と生活社)という著書を刊行したことも。阿須加(俳優)や遥加(プロゴルファー)ら二男三女を育てた肝っ玉母さんだ。

「大谷翔平(エンゼルス)らを擁して14年ぶりに世界一を奪還した栗山英樹監督の後任は、優勝しか許されない。リスクこそあれメリットは皆無で、雅子さんが懸念するのも無理はない」(スポーツ紙デスク)