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もう一つの理由は「古巣」

 2点目のネックが、古巣への監督復帰が現実味を帯びている点だ。

「いまの藤本博史監督は2年目ですが、昨季は首位とゲーム差なしの2位。今季は侍戦士の近藤健介やロッテの守護神だったロベルト・オスナらの大補強を敢行したにも関わらず、故障者続出のオリックスの後塵を拝している。『圧倒的な戦力を生かし切れていない』と手腕に疑問符が付いています」(ソフトバンク関係者)

現役時代の工藤氏(1988年) ©文藝春秋

 加えて孫正義オーナーのご機嫌を損ねたのが、6月26日に東京ドームで開催された「鷹の祭典」という特別な一戦で、同じIT系球団の楽天に敗れたことだったという。

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「今オフに監督交代となれば、二軍監督の小久保裕紀氏や工藤氏が次の監督の有力候補となる。一方、工藤氏がここで侍ジャパン監督を引き受けてしまえば、任期の3年間は拘束されることになり、そうしたオファーが受けられなくなります」(前出・デスク)

 NPBは8月中に監督を選任する意向。果たして大本命を首肯させられるか。