川の深みにはまって溺れる子どもの事故のニュースが連日のように続いています。今夏は暑さも警報級ですが、川の水難事故も警報級の多さです。なぜこんなに多いのでしょうか。水難事故を誘発する川の危険について探ってみましょう。

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 7月17日には、長野市を流れる裾花川で川遊びをしていた小学1年生の男の子が溺れました。現場の川の様子をテレビなどで見ると、一見穏やかそうな川の流れが目につきました。これでは誰でも「安全だ」と錯覚しそうです。なぜ、こういった安全そうに見える川で水難事故が起こるのでしょうか。そこには、川が「おいで、おいで」している現実が潜んでいます。

飛び込んだ先に落とし穴が…

 晴れわたった青空、うだるような暑さ、そういった中で、冷たくて透明度の高い清流を目の前にしたら、皆さんどうするでしょうか。まずは川の流れに見とれて、他に何も見えなくなってしまうのではないでしょうか。はい、ここですでに川に「おいで、おいで」されています。

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 頭の空想の中でドラマなどのイメージが強すぎると、ここで河原を走り出し、一直線に川を目指すことでしょう。そしてそのままバシャっと川に飛び込み、「ワ―、気持ちいいー」と叫ぶのではないでしょうか? 冷たい水が熱い身体を冷やしてくれて、さぞかし気持ちいいことでしょう。