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30分の沈黙を破り…巨大なアジが姿を現す!
刻一刻と朝マヅメが終わりに近づく焦りを感じながらも仕掛けを投入し続ける。すると……唐突に竿先が海面に突き刺さるほどのアタリがでた! ついにアジが回って来たのだ!
竿の柔軟性やナイロンラインの伸縮だけでは受け流せない強烈なパワーを感じたため、ドラグを緩めて口切れ対策を行った。それでもいつバレるかは分からない。緊張感を抱きながら水深16mの海底でこれでもかと抵抗するアジを引き上げる。
ドラグを緩めればバレる可能性が高くなる。ドラグを締めればアジの口が切れてしまうリスクが高くなる。なんて生きた心地がしない釣りなんだ……。しかし、これこそ大アジ釣りの醍醐味だ。
一定のスピードで回収し続けていると、ようやくアジの魚体が確認できた。水中越しで見てもアジとは思えないサイズ感にさらに緊張感が高まる。最後は筏の上に抜き上げて無事キャッチ。
何というデカさ……!
これが能登半島の巨大アジ。全長38cm。圧巻の魚体!
沖合にいるアジは回遊性が高いため、すぐさま足止めをすべく仕掛けを投入する。少し時間をおいて再び竿先が海面に刺さった。
巻き上げると「ゴンゴン!」と、心臓に悪い、それでいて中毒性のある生命感が再び手元まで伝わる。
岸から遠投した先で回収するアジは自ら手前に寄ってくる傾向があるため、30cmを超える個体でも意外と抵抗が小さいのだが、筏釣りのように足元から垂直に巻き上げる場合はアジは下に突っ込むため一段と引き味が良い。
サイズがサイズなだけに入れ食いとまではいかなかったが、4時半から6時過ぎまでに30~38cmのアジを4匹釣り上げることができた。これだけでも大収穫であった。