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「パパと離れたくない」2度失敗していた引き渡し

 江の友人は、「実はそれまでに2度、引渡しに失敗しているんです」と明かす。

「当初は7月上旬に桃園空港で引渡すはずだったのですが、福原本人ではなくベビーシッターが迎えに来た。子供達がベビーシッターについて行くのを嫌がり、江くんから離れず引渡しが失敗。それが2度続いた。そこで福原は、江くんが故意に子供を引き渡さないと裁判所に主張。その結果、裁判所から面会させるよう『履行勧告』が彼に出たのです」

2度試みた“引き渡し”の結末は…(本人フェイスブックより)

 そうして迎えた7月23日。引渡しの舞台は桃園空港から台北の松山空港に移された。今度は福原本人が迎えに現れたが、そこで彼女にとって想定外の出来事が起きる。

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「突然、長女が『パパと離れたくない』と言い始めたのです。長女の日本行きを断念した福原は、江と言葉を交わすことなく、長男を抱っこし、その場をすぐに立ち去ろうとした。そんな姿を見て不安に思った江と、福原は激しい言い争いとなった。騒ぎを聞きつけた台湾警察が出動する事態となりました」(同前)

 離婚の際に交わした取り決めでは、子供との面会交流の期間中、親同士は連絡を取り合い、子供の状況を共有しなければならなかった。ところが、福原は帰国1週間が過ぎた頃、江と連絡を絶ったという。

泥沼の“親権争い”は司法の場に持ち越された ©時事通信

 そのまま福原は面会交流期間を過ぎても子供を返さず、両者の争いは司法の場に持ち越された。1年近く続いた審判の結果、江の主張が認められ、今年7月20日、福原に長男を引き渡すよう命じる保全命令が出た。さらに江側は、福原が保全命令に従う可能性は低いと判断し、強制執行の申し立てを行なっていた。

 そして8月2日、東京裁判所が強制執行を認める決定を下す。