今年11月12日の試合をもって、10年間のプロレス選手生活に幕を下ろす赤井沙希さん(36)。8月10日には、10年間の集大成となるメモリアル写真集『GRACIA(グラシア)』を発売した。約15年ぶりとなる写真集には、「強く、気高く、美しく」をテーマに掲げて戦ってきた彼女の練習風景や、プロレスの試合中には見せない自然体の姿も収められている。
「女子プロレスラー」のイメージ刷新に取り組み、ファン層の拡大に貢献してきた赤井さんに、写真集発売の経緯や引退後の予定などを聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)
◆◆◆
スターとして気高い姿を見せていたい
――赤井さんはプロレスラーとして、「強く、気高く、美しく」を目標にしていると常々おっしゃっていますよね。
赤井 「強く、気高く、美しく」というのは、自分にとってどれも欠けてはいけない要素です。特に、「気高く」というのが自分にとってはすごく大事。それは別に、「お高く留まる」という意味ではなくて。プロレスラーは、みんなが憧れるスターでいるべきだと思うので、お客さんに安っぽい姿を見せたり、媚びたりしたくないんです。
今の時代はお客さんとの距離が近いから、コミュニケーションを取りやすいキャラは大事だと思うんですけど。でも、あくまでスターとして気高い姿を見せていたいし、そうすることでお客さんを“高み”に連れていけると思っています。
――また、「女子プロレスラー」のイメージを変えたいともよくおっしゃっています。
赤井 今日の取材にフリフリの服装で来たのも、「プロレスラーっぽくないね」って言われたいからです(笑)。女子プロレスラーのイメージを変えるためには、ギャップを見せる必要があると思って。私自身がその役割を担うために、この服を選びました。
――女子プロレスラーのイメージを変えるために、身長174センチ、53キロの細身体型を保っているそうですね。この10年間、体を維持するために何かしていたんですか?