赤井 いや、逆にこれまで体重はまったく気にしなかったんですよ。見た目と自分の動きやすさだけを気にしていて。プロレスはいろんな角度から撮られるから、その映像や写真で「ここ太ってるやん」と気づいて、ボディメイクしたり。「体が重いな」と感じたら、練習量を増やしたり、食事を変えたりしていました。でも、そのくらいです。
最近は11月の引退試合に向けてお酒を飲んでいないし、これまで以上にジムでトレーニングしているから、今が一番アスリートっぽく過ごしています。
芸能とプロレスを両立させる具体例として挙げられるように
――10年間で女子プロレスラーのイメージが変わってきた実感はありますか。
赤井 私の影響とは思わないけど、最近は細身で華やかな選手が増えていると感じますね。芸能とプロレスを両立させる選手も多くなりました。
――アイドルと両立させている選手もいますよね。
赤井 芸能をやっている子が「プロレスをやらないか」と誘われたら、やっぱり最初は「えっ?」と感じるだろうし、抵抗があると思うんですよ。そういうときに、「プロレス業界にはこういう人もいるんだよ」と具体例として見せられるのが私らしいです(笑)。
グラビアもやっている東京女子プロレスの上福ゆき選手は、その流れで「こんなきれいな人もやっているなら」とプロレスを始めてくれたそうです。
――先ほど「私の影響はない」とおっしゃっていましたが、やっぱり赤井さんの影響は大きいんですね。ファン層の広がりなどは感じますか?
赤井 私のサイン会とかに来てくれる人は、女性が増えたと感じます。あと、男女かかわらず若い人も増えましたね。DDTの女性選手は私ひとりで、あとはみんな男性選手なんですけど、男女のファン層は偏っていないし、年齢も幅広い。お子さんを連れて家族で観に来る人もいるんですよ。
昔からファンだった人が、結婚して出産して、赤ちゃんを連れてきたりすると、その人の人生を見ている気持ちになります。この前まで赤ちゃんだった子がランドセルを背負ってきたときには、10年という時間の流れを感じて唖然としましたが……。