「『ヨガ離婚』ってね……(苦笑)。あのとき言われましたけど、全然そういうのじゃなかったですね」
今年でヨガを本格的に始めてから12年になる片岡鶴太郎さん(68)。2017年にはあまりの熱中ぶりから「ヨガ離婚」という言葉も囁かれたが、その真相はいかに? 新刊『老いては「好き」にしたがえ!』を出したばかりの鶴太郎さんに「離婚の真相」と「ヨガへの思い」について直撃しました。(全2回の2回目/前編を読む)
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「ヨガほど気持ちの良いものはない」
――鶴太郎さんが「ヨガ」を始めたきっかけは、瞑想に興味を持ったことだったんですよね。
鶴太郎 そうです。瞑想というのはヨガの中の最終的なブロックであるということを先生に言われたので、マンツーマンで1から学んでいきました。最初は1日6時間、2日で12時間です。
まず、「ヨガは宗教ではありません。どちらかと言うと科学であり哲学です」ということを言われました。そこから実践を交えながら、ヨガとはどういうものかを教えてもらいました。体を整えてから精神を整えるんです。毎日これを続けてくださいって言われて、それから私は12年間、1日も休んでないです。
――途中で「よくわからない」とか「つらい」と思ったことはなかったんですか?
鶴太郎 最初のうちは瞑想をやっていても、正解かどうかわからないし、手探りでしたね。1~2カ月はそんな感じでした。でも、そのうちに体の感覚がなくなって、心が穏やかになるのがわかってくるんです。頭もすっきりしてものすごく気持ちが良いんですね。
あの気持ち良さっていうのは、お酒とかセックスとか、そんなのは比じゃないです。仙人っていうのはこの快感があるから生きていけるのかなと思いますね。それぐらい気持ちが良いです。
――なるほど。毎日何時間もヨガに打ち込んでいるというと、禁欲的に真面目にやっているイメージがあったんですが、それで実際に心地よくなるからできているというのもあるんですね。
鶴太郎 もちろん、もちろん。私はそんなにストイックな人間じゃありませんから。やっぱりヨガやってるときはめちゃめちゃ楽しいし、気持ちが良いんですよ。その多幸感と充実感は、これを超えるものはないっていうぐらいすごいんです。
――一時期、鶴太郎さんがヨガをやっていることがバラエティ番組でも面白おかしく取り上げられたりしたことがありましたね。それだけ真剣にやっていて、テレビで芸人さんにイジられたりするのには抵抗はなかったですか?