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「フジの良さが戻ってきている」社長・港浩一が語る、今のフジテレビが昔と“変わったところ”

フジテレビ・港浩一社長インタビュー #1

2023/12/11

genre : エンタメ, 芸能

note

もう少し早く視聴率にもつながるかなと思ったが…

――その『ぽかぽか』に期待することは?

:個人全体視聴率も徐々に上がって来てますし、いい感じの生放送になっていると思います。他局が情報番組をやっている中でそうじゃないものをやろうという強い意志で作っている。サテライトスタジオでやっているのもお台場の賑わいにつながるし、バラエティのディレクターたちも生放送をやっていないと作り方を忘れてしまう可能性もある。若手制作者の育成という面でも期待してます。

 それと木・金はグループの制作会社に入ってもらっているのでグループ連携の強化や、若手アナウンサーの認知度を高める役割もありますね。曜日同士の張り合いで新しいスターが生まれて一緒に成長して、大きな番組に繋げていく。そういう中心的な番組になるといいなと思います。

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 もう少し早く視聴率にもつながるかなとは思ったんですけど(笑)。結果も徐々に出てきてますから、楽しみにしています。

©山元茂樹/文藝春秋

――MCのハライチも大抜擢でした。

:鈴木善貴に思い切りやれよって言ったときに、自分より年下のMCとやりたいんです、と。善貴が40代でハライチの2人は30代半ば。一緒に大きくなって長くやっていきたいと。岩井(勇気)くんも澤部(佑)くんも、嫌われないし、腕もあるし、2人のカラーも違う。とてもよくやってくれてますね。

 あと、神田愛花さんが、本当に面白い(笑)。「IPPON女子グランプリ」で発見されたあの大喜利力。それがじゅうぶん活かされていて、好きな番組です。

「好きにやれ」と自由にやらせてくれたディレクター時代の上司には感謝

――社長就任以来、「次の看板番組を作ろう」という方針を出されています。現状の成果はいかがですか。

:看板番組って、それを中心に見てもらえるわけだから絶対必要なんです。今は、それがなくなってしまっているから、新しい看板番組を作らなければなりません。改編毎に新番組を登場させてますから、看板番組に育ってほしいですね。

 番組作りの方針としては「軽く野放し」。入口と出口を話し合ったら、あとは思い切りやる。自由にできるけど、その代わり、責任もあるのは忘れないということです。自分も相当「野放し」でやらせてもらいましたから。やらせてくれた人たちに恥をかかせちゃいけない、ちゃんと返さなきゃならないって自然に思いますよね。そういう中で、他がやらない新しいこと、作り手が本当に面白いと思うものを作ってほしいです。

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