広末涼子さんのモノマネで一世を風靡した元タレントのおかもとまりさん。2018年、離婚と同時に精神科病院に3ヶ月間入院していたことをさまざまなメディアで発信し、メンタルケアの大切さを伝えている。
現在、シングルマザーとして仕事と子育ての両立をするおかもとさんに、入院時の様子や芸能界時代の葛藤、ステップファミリーの経験など、さまざまに話を聞いた。(全2回の1回目/続きを読む)
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急に体が床に張り付くような感じで動けなくなって…
――2018年、28歳で突如モノマネ芸人を引退すると同時に、精神科に3ヶ月間緊急入院されていたそうですね。前から何か症状などあったのでしょうか。
おかもとまりさん(以降、おかもと) 私、それまで仕事を休んだことがなかったんですけど、結婚後、ある朝急に体が床に張り付くような感じで動けなくなってしまったんです。
その日は朝いちで新幹線に乗ってロケがあったのにどうしても動けなかったので、結局マネージャーさんに助けてもらって遅れて仕事に参加して。思えばその頃から精神的にキツくなってたんだと思います。
――不調の原因が精神的なものだったということは、いつ頃自覚をされたのでしょうか。
おかもと 2015年頃、メンタルクリニックでカウンセリングを受けました。当時は結婚したばかりだったのですが、子ども以外のプライベートなことに悩み、その対応に奔走しているうちに、徐々に頑張ることができなくなっていきました。
お医者さんに状況を話したら、「そんな状況になったら誰でも同じような症状になります」と言われて少しホッとしたのを覚えています。
症状で特にキツかったのは頭痛。頭に陣痛がきたような激痛が走り、瞬時に「脳卒中で死ぬかもしれない」と思って、スマホに慌てて遺書を書いたほどでした。あとは食欲がなくなって食べられなくなったり、不安症状からくる不眠や過呼吸に悩まされていました。
まともな判断が難しいほど、精神的に追い詰められていた頃
――モノマネ芸人を引退されたのも、症状の悪化が原因で?
おかもと まだ翌日にも仕事があったのに、「今日でモノマネ芸人引退します」と言ってしまっていました。まともな判断が難しいほど、精神的に追い詰められていたんだと思います。仕事も辞めて、離婚もして、何もかもオールリセットして死んで楽になりたい。当時の頭の中はそんな気持ちでいっぱいでした。
――実際、入院と同時にモノマネ芸人を引退し、離婚もされました。明るく元気なイメージのおかもとさんだけに、そんなご苦労があったことに驚きます。