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有村 映画を見ても頭に入らず、なんのやる気も出ず、ただ家でぐったりするだけしかできませんでした。テレビとラジオが合わせて5本、レギュラーのお仕事も全部降板することになりました。

 芸能活動を始めてからスケジュールが真っ白になったことはなく、常に何かしらレギュラーを抱えていたので、さすがに凹みましたね。ずっと走り続けてきたし、走るのが好きだったから、やることがないのが辛すぎました。全て僕の自業自得ではありますが……。

有村昆に手を差し伸べた「やらかしの先輩」たち

――当然、周囲からも心配されますよね。

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有村 友達や仕事関係の方から「大丈夫?」と連絡がたくさん来ました。相手は気遣ってくれているんですが、どうしても僕のほうが疑心暗鬼になっちゃうんですよね。

 うかつな返事をしたら、それがまた週刊誌に流出して叩かれるかもしれない。不安を拭うことができず、「反省しております」みたいな当たり障りのない返事になってしまって申し訳なかったです。そんな中、狩野英孝さん、宮崎謙介さん、元カラテカの入江(慎也)さんたちとのやり取りには本当に救われました。

お互いの動画チャンネルで、仲良くコラボする有村昆さんと、狩野英孝さん(画像:YouTubeより)

――何かしらスキャンダルが出て騒動になった経験がある面子ですね。

有村 “やらかしの先輩”たちです(笑)。でも、だからこそ「この人たちには心を開いても大丈夫」という安心感があるんですよね。しかも「こういうときは、こうしたほうがいい」と実に具体的なアドバイスをくれるんですよ(笑)。長文のメッセージに対して、僕も長文で返して、長文のラリーが続きました。

――活動自粛中、入江さんの清掃会社でアルバイトをしていたと聞きました。

有村 メンタルがやや落ち着いてきた頃、自戒の念を込めて、「修行させてもらえませんか」と雇ってもらいました。清掃のアルバイトは週5です。朝8時に集合して、午後3時か4時に仕事が終わって、それから息子を保育園に迎えに行って……。

 僕は実家が裕福だったので、ほとんど人生初のアルバイトでしたが、何もしていないと気が滅入ってしかたないので本当に助かりました。仕事先に車で移動しているとき、入江さんが今でも忘れられないセリフを言ってくれたんですよ。

――どんな言葉ですか?