中野信子が考える、「推し活」のメリット
その点、「推し活」の健全さが際立ちますね。使う相手も金額もトレーサビリティが比較的高いし、市場原理に則っておりフェアなものです。また、沼にハマることにはセラピー的な側面もあるのかもしれません。推し文化が盛り上がるのは個人的には良いことだと考えています。ココロのスキマに近寄ってくる悪質なものを間接的に排除することにもなります。
坂本 周りではしごでき(仕事ができる)の女性たちもどんどん沼にハマっているのが特徴的です。信子さんは?
中野 目下、アートとスキューバダイビングには完全にハマっていますが、BTSの活躍はすごいなとは思うもののメンバーの顔も名前もわかりません……。えーと、メンバーは7人ですかね。
坂本 はい、RM、JIN、SUGA、J-HOPE、JIMIN、V、JUNGKOOKの7人です。現在、JINとJ-HOPEが兵役に就いていて、SUGAも兵役の手続きに入ったのでまもなく入隊することになるようです。
中野 兵役が済んだら、またBTSの活動に戻るのですか。
坂本 順次兵役に就いて、再び7人全員が揃うのが2025年になります。ですから2025年に活動を再開するということは約束しているんですよ。それまではそれぞれがソロ活動しています。
中野 それにしても、美雨さんをはじめとする世界中の大人の女性たちがどんどんBTSの沼にハマっていくのはなぜなんでしょう。
坂本 入り口は曲に惹かれるとか、顔が好きとか、かっこいい人を見ると潤うよね、とかいうところから始まるんだと思いますが、音楽性はもちろん、歌詞に込められるメッセージ、配信されるメッセージに彼らの人間性を感じるというのが大きいと思います。そして特筆すべきは、ファンダムの素晴らしさなんです。
中野 BTSのファンはアーミー(ARMY)と呼ばれるんですね。