3年前、小誌での韓流好き告白インタビューが話題になった松本隆さん。実は華流にもハマっていた。「これまで周りに語り合える人がいなかったから、今日は張り切って事前準備しちゃったよ」という華流ドラマ愛を、『週刊文春WOMAN2023秋号』から一部抜粋して紹介する。松本さんが子供のころに見ていた東映時代劇『笛吹童子』を彷彿とさせる作品とは…。
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男と男の友情にグッとくる
松本 華流に話を戻すと、『笛吹童子』は笛で戦ったりはしないんだけど、それを武器にしちゃったのが『陳情令』。シャオ・ジャンとワン・イーボー、美形男子2人がマジで笛と琴で戦うっていう(笑)。ある意味、僕の理想の形。
――あくまで『笛吹童子』目線なんですね(笑)。
松本 大事です(笑)。だからファンタジーとアクションがうまい具合にミクスチュアされているのが華流時代劇。でも、それが華流ならではかというとそうではなく。韓流の『還魂』もそうだし、『ハリー・ポッター』や『スター・ウォーズ』もそう。魔法と武力がくっつく話が世界的に同期してるのが面白いんだ。その流れで『山河令』も観たけれど、これも良かった。
――『陳情令』は、原作の『魔道祖師』が耽美小説だということが話題になり、主演2人の美しさもあいまって、BL好きの間では盛り上がったんですが。
松本 僕はBLに興味がない。『インファナル・アフェア』もそうだけど、男と男の友情にグッとくる。いわゆる、ブロマンスだよね。固い絆に結ばれた正義の2人が邪悪な陰謀と戦う物語に心が動かされるんだ。
――とはいえ、中国政府は『陳情令』と『山河令』の人気の高まりに警戒感を示していて、BL作品の実写化の規制を出しているとか。
松本 ゆゆしき問題だな。
――華流の女優さんで気になる人はいますか?
松本 まず、『明蘭~才媛の春~』のチャオ・リーイン。彼女はちょっと前まで僕の推しだった。『楚喬伝~いばらに咲く花~』も良かったんだよね。
――どこに惹かれたんですか?