コラムニストでラジオパーソナリティーの著者が、著名な女性たちに半生を聞いた『週刊文春WOMAN』の連載をまとめた本書が話題。著者の考えが挿入されることで、話し手への理解がより深まるインタビューエッセイとなっている。
「プロ野球のない世界ではプロ野球選手を夢見る子どもが現れないように、女性の成功譚が少ない世の中では、より高みを目指そうとする女性は増えない。そこで自分の手と足で人生を切り拓いた女性たちに話を聞き、女性のロールモデルを示したいという著者の思いから連載が始まりました」（担当編集者の馬塲智子さん）
本書に登場するのはさまざまな分野で長く仕事を続けてきた13人だ。誰もが最初から恵まれていたわけではなく、辛い時期にも腐らず、求められることに応えながら自分の居場所を作ってきた様子が真摯に語られている。発売前のキャンペーンで読者からの感想コメントを公開したことなどが功を奏し、発売後すぐ重版に。ふだんテレビに出ない著者がNHKの情報番組「あさイチ」等に出演したことも大きな反響を呼んだ。
「『仕事がうまく進まず、泣きそうな気持ちで電車に乗る帰宅中に思い出したい言葉がたくさんある』といったうれしい感想が届いています。迷うことの多い時代にあって、女性たちのよりどころになる1冊だと思います」（馬塲さん）
2023年3月発売。初版1万部。現在6刷6万5000部（電子含む）
