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スパイ罪で懲役6年の実刑判決が確定
こうした報道を受け、菅義偉官房長官(当時)は同28日午前の記者会見で、私の拘束を日本政府として正式に認めた。これも毎日新聞を引用する。
菅義偉官房長官は28日午前の記者会見で、東京都内の日中交流団体の幹部を務める男性が今月中旬に北京を訪問後に連絡が取れなくなっていることに関して「7月に北京市内で日本人男性が中国当局に拘束された旨、中国から通報があった」と述べ、拘束の事実を認めた。
拘束時の状況や、男性の職業など具体的な内容については「事柄の性質上、コメントすることは控えたい」と言及を避けた。スパイ行為については「我が国はいかなる国に対しても、そうした活動はしていない」と否定した。男性の健康状態については「特別問題があるという報告は受けていない」としたうえで、「邦人保護の観点から在外公館などを通じて適切に支援を行っている」と強調した。
(2016年7月28日付毎日新聞夕刊)
7カ月の居住監視が終わり、私が正式に逮捕されたのは翌2017年2月のことだった。逮捕後に身柄を北京市国家安全局の拘置所に移され、同年5月に起訴された。2020年11月にスパイ罪で懲役6年の実刑判決が確定し、刑務所に収監された。
帰国は2022年10月11日。6年以上にわたった監禁生活で、私の体重は96キロから68キロにまで減っていた。