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――お子さんも生まれたばかりのタイミングですよね。二人三脚とはいえ、大変な毎日だったのでは?

小川 完全に二重生活でした。本業の仕事でも迷惑をかけちゃったこともありましたし、平日にそっちの活動に行かなきゃいけないことも多いので……。国会を出た後にテレビ局に寄って、帰りのタクシーで打ち合わせしながら帰って。家に帰ったら、子どもの世話をして……。そんな生活が半年ぐらい続きましたね。今はだいぶマシになりましたけど。

小川りょうさん ©文藝春秋

――2人が喧嘩することはなかったのでしょうか。

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小川 ありましたよ。そもそも子育てが大変な状況で、誹謗中傷もそうですし、自分の両親との関係だとか、取材を受ける上で過去の辛い体験を思い出さなきゃいけないだとか、さらに法律とかの難しい書類を読んで理解してなるべく間違えずに言わなきゃいけないとか、色んなことがあって、妻が私にぶつかってきてしまうことはよくありました。でも子どもも含めて、家庭がちゃんとしてないとこんな活動なんか続けるべきじゃないし、今のやり方だと続けられないよねって、2人で時間をとってしっかり話し合ったんです。話す機会を作ったことも大事でしたが、子どもの存在も夫婦の壁を乗り越える上で、大きかったと思います。

統一教会信者の義父母との関係

――事件の前後で両親との関係に変化はありましたか。昨年10月の日本外国特派員協会での会見にご両親からFAXでコメントが送られてきたり、「月刊Hanada」でご両親の“反論”インタビュー(両親が覚悟の独占告白 国政を動かす「小川さゆり」の真実)が掲載されたりしていましたが。

小川 もともと最低限の関係を続けるっていうのが妻のスタンスだったんで、あの事件も含めて、明確に「この時点で関係性が変わった(悪化した)」というきっかけはありません。記者会見にFAXを送ってきた時も、一般的な感覚では相当にズレているとは思うんですが、親名義のFAXに限って言えばあのご両親が「気遣いだった」って言えば、そうなんだろうなって私たちには分かるんです。ご両親からすると、娘との関係は、私との結婚前である程度修復できていた、と思っていたんじゃないでしょうか。

世界平和統一家庭連合の田中富広会長

 こちら側が明確に“諦めた”タイミングは、妻が体験として語ってきた過去の事実を「嘘」と主張する英語の記事が公開された頃でした。

 そもそも本来であれば、宗教2世の問題を提起する公の活動で、「個人的な親子の縁が切れているかどうか(反論インタビューに書かれていた娘の嘘の根拠)」ってあんまり関係ないはずなんですよね。だって、本人たちはそれまでにお互いにどういうことがあったのか認識していて、距離がある関係にまでなっていたわけだから。たしかに親としては、公の場で改めて言われればショックを受けるでしょうけど、妻からすればこれまでも話してきたことなので、(活動自体を)改めてこちらから縁を切る理由にはしていませんでした。