中学受験用の進学塾として知られているSAPIX。その指導で見出された「子どもが勉強に興味をもつにはどうしたらいいのか?」「学びが好きになるにはどうしたらいいか?」「学び続けていく子に育てるためにはどんな習慣が必要か?」といった、勉強の前提にある「学びの本質」をまとめた教育書がヒット中だ。
そもそも「頭のいい子」とは何か? という問いへの答えから始まり、国語・算数・社会・理科それぞれの科目に特化したノウハウを項目を立てて説明。そうした日常的な学びの延長線上に、中学受験との親の向き合い方を位置づける。
「子育て中はとにかく時間がないので、読みやすい本にすることを心がけました。たとえば親の行動について解説したパートでは、『勉強の過程と結果、どちらを大事にする?』『時事に興味をもたせるには?』といった疑問を見出しで載せ、直後にその回答例を○×形式で表示。解説をじっくり読み込まなくても、ひと目見ただけで理解でき、すぐ役立てられる本にしました」(担当編集者の小石亜季さん)
主な読者層は30代~40代の子育て世代。一般的に教育書の読者は女性が中心だが、本書は男性読者が3割近くいる点も特徴だ。
「SAPIXという進学塾の考え方に興味を持って手にとっている読者も多い印象です」(小石さん)