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プログラミングの仕事が最初に危ない

 実は、生成AIによって真っ先に取って代わられそうな仕事として思いつくのがプログラマーだ。

 すでに半自動でプログラミングのコードが生成できるようになっている。人間が「こんなプログラムを書いて」と自然言語で指示してあげれば、ChatGPTがコードを書いてくれるのだ。

©AFLO

 そもそもコードを書く作業自体が不要になりつつある。

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 先日、私がファウンダーとなっているロケットの会社で「フォートナイト」上のゲームを作ったのだが、その制作でも大掛かりなプログラミングの作業をすることなく、ほぼノーコードで完成してしまった。建物やゲームの仕掛けなどをブロックのように組み合わせるだけで、マップやゲームが作れるのだ。

 きっと今の若い人は、デジタル版のブロック遊びと呼ばれる「マインクラフト」などのゲームに慣れ親しんでいるので、レゴを作る要領でゲームさえも作ってしまうだろう。

 試しに「『ファイナルファンタジー』の世界観をベースに、ポケモンのモンスターが出てくるゲームを作って」と指示すれば、それなりに動くゲームがすでに作れる気さえしている。

介護、教育の分野にも

・介護ビジネスはAIと3Dで変わる

 ソニーが開発している空間再現ディスプレイは、高精細の3DCG映像を裸眼で見ることができる技術だ。人間が投影できるサイズのディスプレイでチャットボットを実装すれば、音声認識を介して普通にコミュニケーションがとれるようになる。この仕組みでバーチャルな孫を作ってしまえば、話し相手には困らないし、ボケの防止、アンチエイジングにも活用できるだろう。

・先生はドラえもん!?

 序章ですでに私たちがドラえもんを手にしていることには触れたが、教育にドラえもんを持ち込んでしまうのはどうだろうか。AIと音声合成技術さえあれば、生徒に合わせた対話と授業が可能になる。必要に応じて先生らしき身体を用意してあげればいい。子どもそれぞれがドラえもんを持つイメージだ。

 当然のことながら生身の先生とは違い、AIは疲れないし、どこまでも根気強く子どもと向き合ってくれる。AIは世界中の知識を備えているので、どんな人間の先生よりも知識が豊富で、質問をすればなんだって的確に答えてくれる。

ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち

堀江貴文

サンマーク出版

2023年10月30日 発売