もし子どもが、かなり心配に見える行動をするようになったとしても、それには必ず子どもなりの理由があるはずです。
たとえば、ある日、子どもの髪が突然ピンク色になったとしても、親は動揺することなく(内心は動揺していたとしても)、「すごいね、その色。どんな基準で選んだの?」とまずは否定をせずに聞いてあげましょう。「夏休みだからちょっと試してみようと思って。学校が始まったら黒くするよ」などと子どもが返してきたら、「不良の始まり」ではないと安心できるはずです。
マイナスに思える事柄も、子どもの脳育てのチャンスになりうる
そもそも、中学生がメイクをすることは、そんなにいけないことなのでしょうか。どんな化粧品、どんな色味、どんなテクニックを使って自分をよく見せるかについて考えることは、前頭葉を活性化させます。脳育ての観点から見るとよいことばかりです。
「メイクは校則で禁止されているでしょ!」と𠮟る親御さんもいらっしゃいます。校則は家庭生活外のことなので、あくまで子どもが自分で判断して行動すべき事柄です。
もし、メイクがバレて学校に呼び出されたなら、保護者として「申し訳ありません」と親が謝り、帰宅して「あなたの代わりに謝罪してきた」と伝えましょう。その後に子どもが「家族に迷惑がかかるのはよくないから、今度から学校にはメイクを落としていこう」と考えて行動すれば、「社会でうまくやる脳」、すなわち前頭葉がよく育ったということになりますよね。
このように、どれほどマイナスに思える事柄も、子どもの脳育てのチャンスになりうることを、ぜひ覚えておいてください。