離婚率は2.36でワースト1位(2020年)…なぜ沖縄の人たちに離婚が多いのはなぜか? 30年以上沖縄に暮らす神里純平氏による、一部の県民のみぞ知るディープな沖縄情報を満載した『最新版 沖縄 裏の歩き方』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)
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離婚率は日本一
沖縄は人口比の離婚率が全国でナンバーワンだといわれている。
国の統計を見てみると、沖縄の離婚率は2.36でワースト1位(2020年)。全国平均が1.57なので、かなり高いことがわかる。
私の周囲にも若くして結婚し、長続きせずに離婚した者がたくさんいる。
なぜ、沖縄では離婚する者が多いのか。その理由のひとつに、あとさき考えずに子どもを作ってしまうカップルが多い、ということが挙げられるだろう。
本来、子どもというものは将来の見通しが立たなければつくるものではない。しかし、避妊という言葉が辞書にないのか、その場の勢いでつくってしまう若者もいる。加えて沖縄には南国特有の一本気な性格の者が少なくない。引くに引けず、なんくるないさの精神でそのまま結婚して、子どもを産んでしまうのかもしれない。
実際、私の場合もそうだった。
その昔、私は交際していた女性を妊娠させてしまったことがある。まだ若かった私は結婚のことなどまったく考えていない。このピンチをどう乗り切るか、ひとりで悩んでいるのが耐え切れなくなり、友人たちを集めて相談してみることにした。
普通なら、深刻な顔で聞いてくれると思うだろう。しかし、沖縄の場合は違う。私が妊娠させたというと、なぜかみんな大笑いして、いつの間にか結婚式の余興にまで話が発展している。
友人たちのそんな姿を見ていると、くよくよ悩んでいたのがバカらしくなってくる。そして、なんとかなるだろうと結婚してしまうのだ。
しかし、子どもが子どもをつくっているので、まともな結婚生活が送れるはずもない。
沖縄の男は酒ばかり飲んでいて、あまり働かない。したがって、妻も生活の糧を得るために働くようになる。てっとり早く稼げる場所といえば、夜の繁華街だ。当然、間違いも起こる。
沖縄では離婚の際、妻から三行半をつきつけるケースが多い。妻も若く、まだ遊びたい盛りである。旦那より頼りがいのある男が現れれば、そちらになびいてしまうのも無理はないのだ。