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大物映画プロデューサーを殺したのは誰? “真犯人の座”をめぐり3人の女が駆け引きする 「私がやりました」を採点!

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〈あらすじ〉

 1935年、パリ。売れない新人女優マドレーヌ(ナディア・テレスキウィッツ)と新人弁護士ポーリーヌ(レベッカ・マルデール)は親友でルームメイトだが、生活は苦しく家賃も滞納中。そんなある日、マドレーヌは、大物映画プロデューサー殺害の容疑をかけられ、裁判にかけられることに。ところが、親友の弁論と感動的なスピーチによって無罪を勝ち取るばかりか、「悲劇のヒロイン」として一躍大スターとなる。

 そこにトーキー時代の大女優、オデット(イザベル・ユペール)が現れ、真犯人は自分で、2人が手にした富と名声も自分のものだと主張する。

〈解説〉

『苦い涙』に続くフランソワ・オゾン脚本・監督作。真犯人の座をめぐり3人の女が駆け引きするクライム・コメディー。103分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆美と笑い。しかも舞台は1930年代のパリ。話はともかく美女たちのファッション、インテリアも見もの。贅沢気分にひたる。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆スクリューボール・コメディや30年代の匂いを取り入れて楽しませるが、今風の味つけが余分。小手先の技に溺れたか。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆艶めかしい女たち。誘惑的魅力が引き金か押し倒した行為が犯罪か。殺人が無罪で脚光を浴びるなら「私がやりました」。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆パロディックな映画遊戯が快調。古典的な意匠+どこか今っぽい業界騒動。人を喰った展開も洒落たミステリー風喜劇だ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆愉しく酔いしれるオゾン。キューカー、キャプラ、ルビッチ辺りのバーレスク。ユペールの眩耀は若手女優をも照らす。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2023 MANDARIN & COMPAGNIE - FOZ - GAUMONT - FRANCE 2 CINÉMA - SCOPEPICTURES - PLAYTIME PRODUCTION

INFORMATION

私がやりました(仏)
11月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
https://gaga.ne.jp/my-crime/

大物映画プロデューサーを殺したのは誰? “真犯人の座”をめぐり3人の女が駆け引きする 「私がやりました」を採点!

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