立ち食いそばファンの間では黒い色をした「漆黒つゆ」がしばしば話題になる。大阪関西の方からしたら言語道断な話題だ。

 2000年頃、染まり系といえば浅草橋「野むら」、東十条「そば谷」、神田須田町「六文そば」、浅草橋「伊藤」、溝の口「七福」であった。「野むら」は今も漆黒つゆで健在だ。「六文そば」は一時期よりおとなしいが漆黒つゆでがんばっている。これら以外は閉店してもうない。今の染まり系なら水元公園「高橋商店」(ここは相当漆黒度が高い)、東十条の流れを持つ板橋区役所前「そば谷」、笹塚「柳屋」、浅草橋「そば千」、浅草橋「ひさご」あたりだろうか。

松戸に漆黒つゆの店がオープン

 ところで2023年3月、松戸から少し離れた街道沿いにすごい漆黒の立ち食いそば屋がオープンしたと今話題になっている。店の名前は「だるま堂本店」。初物好きの立ち食いそばファンが大挙して訪れているというこの店に行ってみることにした。

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JR常磐線松戸駅の空は秋晴れ

 5年ぶりにJR常磐線松戸駅に降り立つ。改札を出るとそこは地上2階でそのコンコースを南の方に歩いて行く。目指す店は二十世紀が丘萩町である。

地上2階のコンコースを歩いて南方向へ

市川松戸道路を歩いて「だるま堂本店」到着

 松戸中央公園を左手にみながら戸定邸方向へ、そこから左折して陣ヶ前交差点方向へ市川松戸道路を進んでいく。道はゆるやかに上っていく。この辺りは高台に続く道のようだ。交通量は多いが、緑もたくさんある。

陣ヶ前交差点をさらに直進していく
途中街路樹の木陰で休憩

 ゆっくり歩いて30分弱、ちょうど坂を登り切ったあたりの右手に、ポツンと営業している「だるま堂本店」がみえてきた。黄色い看板が眩しい。「だるま堂本店」は、早朝から昼過ぎまではそばの部門、 夕方から深夜は鉄板焼きやホルモン、お好み焼きなどを提供する二毛作の店である。 

徒歩30分弱で到着
黄色い看板が眩しい

「だるま堂セット」と「かきあげ天」を注文

 券売機をみる前から注文は決めていた。玉子かけご飯「だるまご飯」と「かけそば」のセット「だるま堂セット」(590円)+「かきあげ天」(140円)である。