俳優から芸人まで芸能界のファンも多い「MOROHA」のMCであり、テレビCMのナレーションなども務めるアフロ(35)が、初主演を務める映画「さよなら ほやマン」が11月3日より公開されている。
この記事ではアフロ本人に焦点をあてる。「光通信」でのサラリーマン時代のエピソードから、MOROHAの代表曲である「革命」から10年がたち、武道館ライブを行うなど成功を収めた今、それでもハングリーさは抱え続けられるのか聞いた。(全3回の2回目/続きを読む/※インタビューは2023年10月11日に行いました)
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光通信で営業成績1位に
――この記事ではアフロさんご自身のお話をお聞きしたいんですが、ミュージシャンになる前、サラリーマン経験がありますね。勤め先はあの光通信。
アフロ そうそうそう、光通。悪名高い。ワハハ。
――もともと美容学校で学んでいたそうですが、なぜ卒業して光通信だったんですか。
アフロ とにかく営業力をつけないといけないと思って。スキルもビジョンもなかったから、ピンポン営業を頑張ってやってましたね。
――光通信の営業はきつくて有名で、営業のストレスよりも、上司からかけられるストレスの方が大きいと都市伝説があるほどです。
アフロ でも本当に受話器をもった時、同じ位置に上司の顔があるからね。本当ですよ。その距離で詰められる。受注を取れないと上司に「1件も取れなかったってことは、今日お前の稼ぎはゼロだよな。でも給料もらうよな。なんでだろうな。彼が2件取ってくれたからだよ! お礼言ってこい!」って言われて、年下の子に「ありがとうございました!」って。
でも、そこで営業1位になった。その瞬間に「ああ目標達成した」って次に頑張る理由が見つからなかった。2連覇とか全然考えられず、できるってことを自分に証明できたから。結果、不甲斐ない形でやめちゃった。
ミュージシャンになっても自分で営業
――営業経験はその後の「MOROHA」としての活動にも生かされていますか?
アフロ ガッツの部分かな。あと、自分の好きなこと以外で生きていくのに向いてない人間なんだなとわかった。サラリーマンに向いてたら、1位になった嬉しさだけでまた来月も頑張ろうと思っただろうけれど、そう思えなかったってことは、本当に好きなことじゃないと仕事として継続してやれないんだって。