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 そこで見たものは温家宝首相と、時の中国外相、さらには後に外相にまで成りあがる王毅駐日大使(当時)という豪華フルキャストが立ったまま池田センセイを「お出迎え」する光景であった。王毅なんかまだ髪が黒いうえに、満面の笑顔や。

 名誉会長はあの強面の王毅が唯一笑顔を見せる日本人なのであろう。

会談中もエビアンをグビグビと飲み干す

 そして17年ぶりに目の当たりにした姿は想像してたよりずっと元気そうというより…オイル塗りたくっとんちゃうかと見えるほど、顔の表面がツルツルテカテカ。

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 大名行列のごときお供を引き連れ、スタスタ歩いて姿を現したかと思うと、開口一番「閣下ぁ~!!」という敬称で温家宝に呼びかけ手を握りしめた。その後も「今日の閣下の(日本の)国会演説は素晴らしかった」やのこっちが赤面してまうような言葉の連続、そのお礼に「贈池田先生…」と書かれた温家宝本人の直筆なのか、不肖・宮嶋ごとき、その価値が分らん俗物、唯物論者には便所のカミほどの価値も無かったが、エエ歳した名誉会長がそんな書を贈られるや飛び上がらんばかりの喜びようである。それに会談中もグビグビとエビアンのグラスを飲み干すほど、食欲も旺盛みたいである。

©宮嶋茂樹

 しかしや…1990年より明らかにほほがこけているし、顔面もやや黄疸がかって見える。カメラマン生活40年の不肖・宮嶋の洞察力なめとったらあかんで。さらに顔面右半分がひきつってるやんけ。晩年の田中角栄のようや。

この後、公の場に姿を見せることはほとんどなくなった

 結局この宗教家と宗教弾圧を党是にした共産主義者というけったいな組み合わせの会談が何のためやったかは杳としてしれんが、池田大作名誉会長の健康不安説を吹き飛ばす役目だけは果たせたんちゃうやろか。

 この1年後、やはり中国の首相と会う以外は公の場にも不肖・宮嶋の前にも姿を見せることはほとんどなくなった。

 なおこの会談のせいで中国共産党の盟友であるはずの日本共産党の志位和夫委員長と社民党の福島瑞穂党首の会談予定時間が5分ずつ削られたうえ、安倍晋三首相(当時)との会談すらも池田名誉会長の後に回されたという。

撮影 宮嶋茂樹

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