男性にも、責任ある射精のことを考えてほしい
村井 小野さんの娘さんはこれから、小学校に行って中学校に行って高校に行くじゃないですか。小野さんは多分、母親にのしかかってくるものの多さに「ギャー」ってなっちゃうと思う。保育園だけでも、もう完全にママの世界じゃないですか。
小野 今ですら逃げ出したいんですけど、どうしたらいいですか。そのコミュニティにおける父親の添え物感もすごいし。
村井 でも、まだ都会はお父さんの参加もあるじゃないですか。地方都市になると、まだまだお母さんが95%ですよ。お父さんはほとんど見たことがないです。この前、学校の集まりにお父さんが1人いたときに「うわーっお父さん発見!」みたいな歓声が上がったぐらい全然いない。だからやっぱり、女性の負担は結構大きいですよ。
小野 そうですよね、男性は、子どもが生まれてからもずっと射精の責任をとらなくていいってことですよね。
村井 女性にとっては死ぬまでずっと終わらないんですよ。本当によくよく考えてほしい。そしてやっぱり男性にも、責任ある射精のことを考えてほしいなって。
だから『わっしょい!妊婦』と『射精責任』はペアで読んでいただくと、よりわかっていただけると思います。本当に簡単なことじゃないんですけど、男の人にもう少し参加してほしいですよね。
小野 本当にそう思います。最近記事で読んだんですけど、フランスでは女性を妊娠させた男性が認知を求められても裁判所への出頭やDNA鑑定に応じなかった場合、強制的に父親と見なされて、子どもが18歳になるまで養育費が給料天引きになるそうです。それが正しい責任の負わせ方だと思ったんですよね。なぜ日本でも他の国でも同じことができないのかっていうのは、甚だ遺憾ですね。