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大谷が熱心に練習に取り組める理由

その瞬間が、今日来るかもしれないし、明日来るかもしれない。もしかしたら、ある日、突然に何かをつかむ瞬間が現れるかもしれない。 だから毎日練習したくなる

 

(「道ひらく、海わたる」P278)

 大谷翔平はシーズン中はもちろん、オフに入ってもトレーニングを欠かすことはありません。その姿を見て「大谷はなんて野球にストイックに取り組んでいるんだろう」と言われていますが、そこまで熱心に取り組むのは身体を鍛えるのはもちろん、「うまくなる瞬間」がいつ来るかわからないからだと話しています。

 大谷によると練習をしている時、「うまくなる瞬間」を感じることがあるといいますが、それはある日突然、降って湧いてくるものではなく、日々、練習を継続していると、ある日突然、「これだ!」というものが出てくるといいます。

 そしてそれが現れたら、すぐに試すことを習慣にしています。もちろん現実にはそのすべてが使えるわけではありませんが、たとえ低い確率でも「こういうふうに投げてみよう」「こういうふうに身体を動かしてみよう」というイメージと、実際の動きがマッチすることがあり、それが飛躍へとつながることになります。

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 大谷はなぜこれほどに練習に熱心に取り組めるのでしょうか?

 理由はそんな「うまくなる瞬間」をずっと求めてやっているからです。

「今日来るかもしれないし、明日来るかもしれない。もしかしたら、ある日、突然に何かをつかむ瞬間が現れるかもしれない。だから毎日練習したくなる」というのです。 

©文藝春秋

今後、年齢の壁をどう乗り越えるのか

自分の計算の中ではもうピークは始まっていると思っているので、これがいつまで続くのかな、いずれは終わってしまうんだよなという気持ちもあります

 

(「Number」1069 P15)

 プロ野球選手のピークがいつなのかは人によって違いはありますが、よく言われているのは野手の場合は27歳とか28歳あたりにピークが来て、チームの核として活躍するのが30代前半となります。一方、投手の場合はもう少し早いと言われていますが、投球回数や投球スタイルによっても違いがありますし、先発ではなくセットアッパーやクローザーの場合は経験も加味されるため、30代後半になっても活躍できる人は少なくありません。