野宮真貴さん、松本孝美さん、渡辺満里奈さんが気になる話題を語り合う「大人の女史会」。今回のゲストは中尾ミエさん。70歳を過ぎてから舞台で空中ブランコに挑戦するなどアクティブに活躍し続ける大先輩です。ミエさんのスーパーポジティブな「生き方」をうかがいました。『週刊文春WOMAN2024創刊5周年記念号』から一部を抜粋・編集の上、紹介します。

青い壁の家がご自宅。ミエさん自身が職人さんと塗り替えしたばかり!

セミヌードがとっても美しくて

中尾 あっという間に時は過ぎます。だって私、あと3年経ったら80だもん。自分で信じらんない(笑)。この間誰かが「一回りしたら90ですよ」って。

松本 でも私もそう考えるようになりました。一回りしたら70だなって。

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中尾 ねえ。だからもう無駄なことをしないようにしようと思って。洋服なんかも、あと10年ぐらいもちゃあいいじゃん。お金かけたらもったいない(笑)。

野宮 ところで、ミエさんが73歳のときに撮られた『週刊現代』のグラビア写真、セミヌードに挑戦されたのを拝見したんですが、体がとっても美しくて、私たち衝撃を受けたんです。

渡辺 カッコよかった!

松本 ほぼアスリート!

中尾 あの頃ちょうど『ピピン』というミュージカルをやってたのよ。空中ブランコに乗ったり逆さ吊りになったり、アクロバティックな演出だったからものすごく体を鍛えてたのね。で、あの写真で抱き枕を作って。MXの『5時に夢中!』の企画で。3つ作ったら全部売れたのよ(笑)。

ジャズダンス、クラシックバレエ…いろんなことに挑戦

渡辺 体を鍛えようと思ったそもそものキッカケは?

渡辺さん「ミエさんの考え方を貫くのは勇気がいったのでは?」(取材協力:Bar La camorra)

中尾 最初は30歳のとき。リサイタルで6分ぐらいのダンスをすることになったのね。結構キツいけど練習すればできるなって。集中的に練習をしてたら、本番の前日、階段で膝がグキッとなって動かなくなった。

全員 えーっ!

中尾 そのとき、ああもう付け焼き刃ではダメなんだと。それが体の衰えを感じたいちばん最初。そこから、まずジャズダンスを習い始めて。それを10年続けたんです。で、これをもうちょっと極めるにはクラシックバレエをやった方がいいかなと思って、今度はバレエを始めたのね。それが40。

野宮 というか、10年続けられるのが凄い! 

中尾 10年やれば何とかなるかなと思ったのよ。で、クラシックバレエもそこから10年やって。そうしたら、もう脚が上がらないし、これは続けていても先がないなと。それで今度はタップを始めたの。それが50。

松本 タップのほうが大変そうに思いますけど?

中尾 でも脚を上げなくていいじゃない(笑)。それで50になったときに、ほかにもいろんなことに挑戦しようと、水泳を始めたり、車の運転免許を取ったり、パーソナルトレーナーについて筋トレを始めたり。

渡辺 水泳はマスターズに出るほど上達されたって。

中尾 ふふふ。案外、誰でも出られるのよ(笑)。でもね、運転はもうやめることにした。そもそも車が好きじゃないし。事故を起こす前にやめようって。今月いっぱいでやめます。

松本 思い立ったら決断は早いほうですか?

中尾 早い。だから明日車屋に行きます(笑)。

全員 早っ!