中尾 ここのところ、私は終活をしてるのよ。ていうか、終活っていう意識はないんだけど、やることなすこと、これって終活だなって。だってそうだよね、自分は若いと思ってても年が年なんだから。
渡辺 でもなかなか潔いですよね。普通だと、じゃあこれをやめよう、捨てよう、ってすぐにできるものでもないじゃないですか。
中尾 私はもともといろんなことに執着しないタチなんだけど、「終わる」とか「捨てる」とか、マイナス思考でものごとを考えてたらダメよね。楽しみながらじゃないと。最近、家の外壁を塗り替えたんだけど、自分の体が動くいまのうちにやっておこうと思ったのね。じゃないともうできなくなるなって。そして、そういうことも、全部人任せにするんじゃなく、自分も参加したり、友達に手伝ってもらったり、近所の人を呼んだり、みんなでやればイベントみたいになって楽しくなるなって。
渡辺 ミエさん自身も塗ったんですか?
中尾 やったのよ。赤とか青に塀を塗りました。ワークマンで道具なんかをいろいろ買ってきて。初めての体験だったからすっごく面白かった。何歳になっても初体験って楽しいよね。
目標を5年後とか3年後とかに設定
渡辺 とにかく、いつも先を見据えていらっしゃるんですね。10年後には自分はこうなっている、ということを常に想像されて。
中尾 それが楽しい。例えば、私は「○年後に会いましょう」って約束するのが好きなのね。○年のスパンが長きゃ長いほどいいわけ。10年後とか15年後とか。お互いにその約束を忘れないよう誓約書を交わして。
全員 誓約書!
中尾 それをやるとすっごく楽しみになるの。一度やってみるといいよ。10年後に会うんだったら10年頑張ろうと思えるから。
渡辺 会うときまでちゃんときれいでいようって?
中尾 ヨレヨレの姿で会うわけにいかないじゃん。いまも持ってる、1枚。80になったら会おう、という誓約書。盛大にバーベキューをやりましょうって。だから、何年後にどうなっていたいかという計画を立てると、結構ちゃんとそれに沿ってできるものなのよ。張り合いがあるからね。
松本 10年後のことなんて考えたことがなかった。
渡辺 私も。明日のことさえも考えられない(笑)。