「今年のジャニーズ出場が『どうやらないな』となった夏の終わり頃から各レコード会社や芸能音楽事務所の水面下での動きは、いつになく激しかった。この10年間、白組の5つから7つをも占めていた枠が空く。壮絶な席取り合戦となったわけです」(レーベル関係者)
大晦日のNHK紅白歌合戦から、ジャニーズ(現SMILE-UP.)が姿を消す。
テレビの前で待ち構えるファンにとっては、紅白を観てからカウコン(ジャニーズカウントダウンコンサート・フジテレビ系)で年を越すという長年の習慣が変わることになる。
紅白へのジャニーズ出場はゼロ
2023年は、亡きジャニー喜多川氏の性加害問題が改めて大きく報道され、秋には「ジャニーズ事務所」が消滅。巨大なアイドル帝国の“再構築”に向けて動き出したこのタイミングで、「今は出すわけにいかない」という判断を下したのがNHKだ。
「テレビ各局、出版界においてもそうですが、これまでジャニーズと“蜜月状態”だったメディアが『十分な改善が認められるまでは出演させない』という態度を取ること自体が噴飯ものではあります。しかし今こそ、芸能界は大きな変遷の時を迎えています」(同前)
そのわかりやすい例が、国民的番組といえる「紅白歌合戦」なのだろう。
終戦から5年半が経った1951年1月3日の記念すべき第1回は、ラジオ放送で、紅組・白組各7名ずつ。好評を受け翌年の第2回にはそれぞれ12組ずつ出場。そのなかには現在朝ドラ「ブギウギ」でモデルとなっている笠置シヅ子もいる。